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むしゃくしゃしたので

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まぁ、サイトでは特に意味もなく(というか、世間に合わせて)SSSに改称したんですが。先日に書きたいことをつらつらと書いてたら思いのほか長め(それでも文庫4ページもいかんぐらい)になったので、書き出しを晒してみる。 …というのも、お分かりの通りサイト…

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title 晩秋に鴨の縁で(NO.50) もう、西の空に太陽はない 「大事な話がある」 川縁に立ち、先刻送信したメールを見返す 約束の時はとうに過ぎ、辺りを見渡せば多くのペアが川岸で幸せそうに肩を寄せあっていた ただ返事が聞きたかった、たとえ結果がどうだっ…

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お知らせ:VSSのブログ公開はNO.50をもって終了させていただきます。なお、No.51以降はHPにて公開予定です。…まだつくってないけど。 title この痕にココロを込めて(NO.49) 知りたい 知らないことは罪だから 知りたい わたしは「無知」が怖いから でも、知り…

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title 激闘の最終戦(NO.48) それはまさに絶体絶命のピンチといってよかった 敵がその一瞬の隙を見逃すはずもなく、現に敵は自陣の奥深くにその歩を進めている 守備陣も完全に崩壊、数刻前には勝ち戦と目されたその余裕は何処へいったのだろうか 眼前では相手…

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title 旅立ちの川岸(NO.47) もう何も見たくない、もう何も聞きたくない …この世のものは、わたしには苦しすぎるから。 みんな、わたしの好きな人は遠い向こう岸に行ってしまった みんな、向こう岸で幸せそうに笑って、こっちに手を振ってくる ――こっちにおい…

Putinさんへ、謹呈

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このVSSはPutinさんからいただいたキーワード「神」をもとに作成したものです。 title 正月のお願い事(NO.46) この時期になると、途端に忙しくなる…… 祈祷案件検討事務局、ここには現世より出される「お願い事」が集められる 一手に集められたそれら「お願い…

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title 空も飛べるはず(NO.45) 関西人はオチのない話を苦手とする ゆえに、オチツカナイ「告白」などは関西人にとって拷問にも等しい この証明の理論値でいけば、関西人は告白しないし恋愛や結婚もしないはず 関西人が今もなお途絶えないのは、現実が理論を超…

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title ユメ喰い(NO.44) もう、すぐに「さめる」ユメはみたくない …でも、ユメはいつか「さめる」んだよ? じゃあ、もうわたしはユメをみない …ほんとうに、それであなたはいいの? ユメをみては「さめて」、またそれから目を背けるようにユメをみる 「さめる…

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title 温かい心(NO.43)「手、冷たいね…」あの雪の夜、君はそう言ったっけ なら、今の君の心もきっと、とっても温かいのかな 淡い微笑みを僕に向けて眠る君 僕の膝に頭を乗せて、残りわずかな熱を僕にうつす君 いくらキスをしても、君はもう目をあけようとは…

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title ミチシルベの示すまま(NO.42)いやはや、物語とはまったく、読んでいて興味が尽きない 必ず何かしら、章を追うごとに道しるべが現れ、最後にそれが一つの形を創り出すのだ しかし、事実は小説よりも奇なりとはよく言ったものである 道しるべは確かにそ…

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title 天使にご用心☆(NO.41) ある日、仕事から帰ってみると部屋に見知らぬ女がいた 話を聞くに、彼女は天から俺のもとへと遣わされた天使、らしい―ふつつか者ですが、なにとぞよろしくお願いいたします高鳴る胸とは裏腹にこの日以来、俺の日常はがらりと様変…

久しぶりですなハハハ(もはや笑い事では済まされないことは重々…

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title ヒトという樹木(NO.40)ある夫婦は木のタネを植えた タネはみるみる間に女の胸丈程にまで成長した しかし木は病にかかった 栄養も、水も欠かさずやったのに・・ 夫婦は嘆いた、殺虫剤も撒いたが虫の性ではなく効果は無かった そして・・木は枯れてしま…

久々に・・

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title ガードレールの切れ目(NO.39) もう七月も末なのに、ここではまだウグイスが鳴いている その声とともに聞こえるのは各種セミのコーラス、曲名は「夏盛り」か しかしその森の合唱も、生い茂る深緑の植物も、群襲してくる虻も、男にとっては最もたる問題…

嗚呼、久しぶり(但:文芸原稿の使い回し)

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title 文芸原稿 お題「昼」(NO.38) *本作に関しては3部構成となっています。(作者註) VSS_01-noon title:Lunch Time Wars其処はまさしく戦場であった 人は群れを為して隊列を作り、整然と・雑然と「城門」を攻め続ける 各々「兵士」達は「戦果」を手に、後…

ざんげの意味を込めて1ネタage

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title 戦場喫茶(NO.37) 女はその水掛け論に終止符を打つべく、冷めた珈琲に口をつけた 男もようやく周囲の冷たい眼に気付いたか、既に飲みきった自分のカップに手をつけ・・離す もう、おしまいなのか? の問いに女は返答のかわりにカップの紅を拭って肯いた…

ホント、このカテゴリこそが「KING OF 不定期」だと(ry

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title last loveness(作品NO.036) こうするより他に仕方なかった 今しがた降り始めた冷たい雨の中、まだほのかに暖かな女を抱いて私は泣いていた この身体を暖めれば、コイツは息を吹き返すと思って・・ でもそれは有り得ないことだと、より冷たくなっていく女…

久しぶりだから書式を忘れた・・ 本日限りで復活、今後は未定

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title 日付変更線の終着駅(作品NO.035) 飛び乗った電車はその常に漏れず、多量の酒気を帯びていた 偶然空いていたスーツ男の隙間に刹那の躊躇の後、その身を滑り込ませる そのシートの硬さと身に染み付いてくる臭気に思わず、下を向いてため息を吐き・・ 次に…

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title そして少年は大人になった(作品NO.034) 眼前のボウルには塩水が張ってあった その小さな海のなかでプカリと浮かぶものあり りんごだ、と少年の心がささやいた 少年は何のためらいも無くそれを口に運んだ しかしそれは灰汁抜きを控えたジャガイモであっ…

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title お互い様(作品NO.033) 親の心、子知らず でも、子の心は、親知らず ・・なんだ、お互い様じゃないか〜後記〜 これを理解していない親御さんが現在、急増しています。困ったものです。

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title seaside friends(作品NO.032) あの夜も、俺は砂浜に立っていた この世に愛想が尽きたのだ、そういうことにしておいてほしい しかし、やはり俺はその一歩が踏み出せなかった 恐かった… 黒く、ただ静かに俺を見つめ続ける波の声が 俺は涙で眼を遮ろうと…

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title 霊魂の告発(作品NO.031) 都会の湾岸・・、そこでの私の記憶は一瞬だった でもね、その刹那に見て・感じ取った内容はとても多かったわ それで・・、これだけは確かなの、これだけは言わせて 私の両足を縛っていた縄の先にダンベルをつけたのは、 そこで…

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title 焦点の合わないグレア(作品NO.030) 文章とは、心の澄みきった時には書けないものなのだな ん、なぜかって?それは実に簡単なことさ なぜならちょうど今も、これを書いているのは己が心の闇 そう、今キーを打っているのは黒く濁った、私でない私なのだ…

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title 電池付きにございます(作品NO.029) と、殿!お呼びにございますか? うむ、ひとつ聞きたいことがあるのじゃが・・ はっ、なんでしょう? 『余のところまで消臭されておらんのではないか?』 ・・殿、“こまーしゃる”の見すぎにございますぞ〜後記〜 『…

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title 原作者 兼 主役(作品NO.028) ・・どうしても行ってしまわれるのですか? ハットを深くかぶったひげの男はその言葉に頷いた ああ、俺がここにいちゃ、町の皆に迷惑をかけちまうだけだからな ならせめてお名前だけでも、と酒屋のマスターは問うた ・・名…

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title オ、オレは悪くないッ!(作品NO.027) 崖は二つの終焉を意味する ひとつは自殺における命の終焉であり、 もうひとつはサスペンスにおける番組の終焉である〜後記〜 最近船越さん、ゴチでしか見てないなぁ・・。

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title atomic detonation(作品NO.026) これで本当に戦争は終わるのか? はい、もちろんです、大統領 この世の平和はあなたにかかっているのですよ、大統領 そ、そうか・・・ そして爆轟と共にひとつの町が消え去った〜後記〜 ・・それだけはやめてね、ブッシ…

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title アンタレスの輝き(作品NO.025) ねぇ、お父さんはどこに行ったの? 少女は星の瞬く寒空の下で母にそう聞いた 奈津子・・お父さんはね、お星様になったのよ じゃあ、あれがお父さん?とひとつの星を指さした ちがうわ、・・そうね、奈津子の誕生日にお空…

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title 死の晩酌(作品NO.023) 彼の手にしている銀の盃に紅のワインが注がれた 途端に彼はそのワイングラスを投げ捨てた 毒物を示す、銀の変色が見られたからだ 彼は立ち上がろうとしたが、それは無理だった 毒は肴のほうにも仕込まれていたのだ〜後記〜 実際…

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title 不良将、討喜配下(作品NO.022) 天明八年、黎の軍隊五万、廉江の流域、陽成なるところに布陣す 廉江を挟んで対するは東の小国、扶の軍勢わずかに七千余り これ既に勝負有りと黎の将軍、三万の兵を割きて防備にあたらせ、宴会を開く 近隣より踊り子、器…

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title ダブルでお約束(作品NO.021) 登校中にぶつかった、隣の席の転校生 お互いシャイでろくに話もできなかったあのころ それも懐かしい思い出だなと暖炉の前で寄り添う俺達 君のおなか、おっきくなったねと微笑むそんなクリスマスの夜 けれどももう朝だぞ、…